2021年03月09日 07:10
物流事業が3倍の伸び
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激安ECのWishを運営するContextLogicが3月8日、2020年10〜12月期決算を発表した。昨年12月のIPO以来、初めての決算発表となる。

Google出身のエンジニアらが2010年に創業。主に中国の事業者が出品する激安商品を欧米圏の顧客に販売し、価格に敏感な若者を中心に人気を集める。

  • 売上高は前年比38%増の7億9400万ドル
  • 営業損益は5億1100万ドルの赤字(前年は1億2000万ドルの赤字)
  • 1〜3月期の売上予想は7.35〜7.5億ドル(前年比67〜70%増)

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主力のマーケットプレイス収入は前年比24%増の5億2700万ドル。配送遅延を受けて一部地域で広告を絞りMAUが10%減少したが、アクティブユーザーあたりの売上高が66%伸びた。

広告サービスの「ProductBoost」の売上は24%減。出品者がフィーを払えばアプリ内に広告を出せるサービスで、コロナ禍での経営環境悪化に伴い、広告出稿が伸び悩んだ。

今回伸びが顕著だったのは物流事業。売上高は前年比3倍の2億500万ドルとなった。商品の受取からラストマイル配送までを請け負うサービス「A+」などの引き合いが強まっている。

デジタル広告によるユーザー獲得やリテンション施策への投資を優先し、営業赤字傾向が続く。ピーター・シュルチェフスキーCEOは 「2021年度の優先事項は顧客の獲得や物流施設の最適化など」 と説明した。