2021年03月08日 07:00
フィンテック企業 + 音楽配信サービス = ?
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Shutterstock

米国の上場フィンテック企業「Square」が、音楽配信サービス「タイダル(TIDAL)」を2億9,700万ドルで買収する。

タイダルはラッパーのJAY-Zが買収し、2015年に再スタートを切った。アーティストによるアーティストのためのサービスとして高音質などを売りにしてきた。

今回の買収は、新たに設立した合弁会社を通じて行う。既存株主であるアーティストたちが第二の株主グループとなり、JAY-ZはSquareのボードメンバーに加わる

当然の疑問

Square創業者のジャック・ドーシーは、自らCEOを兼任するTwitterで背景を説明。「なぜ音楽配信の会社が金融サービスの会社に加わるのか?」という疑問を自ら提示した。

曰く、狙いはアーティストを支援する新たな方法を見つけること。その経済活動を支援することは、Squareが小売事業者向けにやってきたことと似ているという。

Cash app

Squareは、元来の事業とは全く異なる送金アプリ「Cash app」でも大成功を収めた。ドーシーは、同じことをアーティスト向けにも実現する自信があると投稿した。

この買収がSquareにとって良いかは分からないが、JAY-Z側にとってはプラスになる可能性は高い。ドーシーの手腕でタイダルがどんなサービスに進化するか注目したい。

ちなみに、ジャックドーシーは昨年8月、JAY-Z・ビヨンセ夫妻と休暇をともにしていた。対話は二人の間で始まり、ここ数カ月で本格化したようである。