2021年03月05日 07:00
古着売買のプラットフォーム、新規上場へ
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中古の衣料品や靴のマーケットプレイスを手がけるThredUpが、ナスダック市場に近く上場する。

設立は2009年。ジェームス・ラインハルトCEOはハーバード大のビジネススクールと公共政策大学院の卒業生だ。

  • 2020年10〜12月期の売上高は前年比7%増の3400万ドル
  • 営業損益は1600万ドルの赤字(前年は1400万ドルの赤字)
  • 昨年末時点のアクティブバイヤーは前年比24%増の124万人

コロナ禍でアパレル需要が伸び悩み、出品数も減少したことで直近3四半期の業績は横ばいとなっている。

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ThredUpの主力事業は中古品の委託販売の形をとる。売り手は中古品を箱に入れて発送するだけでよく、商品選定や値付け、出品などは会社側が行う。実際に売れた場合、一部を収益として受け取るモデルだ。

商品は最大で定価の90%オフで販売し、創業以来、顧客にとって累計33億ドルの節約につながっているとアピールする。

品質や売れ筋の分析を厳密に行い、実際に出品するのはセラーから受け取った商品のうち59%。アルゴリズムを駆使した価格設定も貢献し、4割強の商品が1ヶ月以内に売れるという。

RaaS(Retail as a Service)事業も展開する。小売店が自社サイトから中古品の買取や販売ができるようにするソリューションを提供している。顧客にはウォルマートやGAPなど大手企業が並ぶ。

先行投資がかさみ、利益面では営業赤字が続いている。それでも物流拠点の拡充などに積極投資を続け、シェア拡大を狙っていく方針だという。