レストラン向けSaaS企業、新規上場へ
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レストラン向けのオンライン注文プラットフォームなどを手がけるOloが、ニューヨーク証券取引所に近く上場する。デニーズやシェイク・シャックをはじめ、6万4000のレストランを顧客に抱えるSaaS企業だ。
設立は2005年。ノア・グラスCEOは創業前に起業家支援NPO「エンデバー」でマネジャーを務めていた。社名は「Online Ordering」を意味する。
- 2020年10〜12月期の売上高は前年比2.2倍の3000万ドル
- 営業損益は550万ドルの黒字(前年は130万ドルの赤字)
- 2020年度の累計注文額(GMV)は前年比3.2倍の146億ドル

Oloのプラットフォームは3つのモジュールを提供する。1つ目は 「Ordering」。スマートフォンなどから直接レストランに注文や支払いをできるようにするソリューションだ。
2つ目が「Dispatch」。レストランのサイトからデリバリーの受付や価格の変更、配送料の設定を可能にする。
3つ目が「Rails」。DoorDashやUberEatsなど複数の宅配サービスからの注文をレストランのPOSシステムに統合できるようになる。
コロナ禍での宅配需要増も追い風となり、3つのモジュール全てを利用する顧客の割合は2020年度で71%と、前年から27ポイント上昇。既存顧客によるアップセルが好調で、売上継続率(NRR)は120%超となった。
Oloによると、アメリカのフードデリバリー市場は2019年度の3560億ドルから2025年には4700億ドルとなる見通し。良好な市場環境のもと、更なるシェア拡大に挑む。