2021年03月03日 07:00
11年分の成長を1年で
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ディスカウントチェーンのターゲットが3月2日、2020年11月〜2021年1月期決算を発表した。食料品や日用品などの巣ごもり特需を追い風に、力強い成長が続いている。

ターゲットは1902年にデパートとして創業し、1962年からディスカウント店の展開を始めた老舗の小売企業。2月末時点で全米に1897店舗を構えている。

  • 売上高は前年比21%増の279億9700万ドル
  • 営業利益は同53%増の18億3600万ドル
  • EC売上高は同2.2倍の61億2000万ドル

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2020年度通期の売上高は924億ドル。前年から15億ドルの増加となったが、これは過去11年分の増収額を上回る。 必需品を扱うターゲットはコロナ禍でも営業を続け、臨時休業した同業から顧客が流れたことも寄与した。

けん引したのはデジタル経由の売上だ。全体に占める構成比は22.1%と前年から9.8ポイント上昇。ネットで注文した商品を車の中で受け取れる 「Drive Up」 や傘下の即日配送サービス「Shipt」の利用がコロナ禍で急速に進んだ。

営業利益率は6.6%と前年から1.4ポイント高まった。コロナ禍では日用品・必需品の需要が高止まりしており、従来の在庫一掃セールを実施する必要がなかった。

2021年度からは複数年にわたって毎年約40億ドルの設備投資をする方針を明らかにした。EC関連のシステムを拡充し、更なる利便性向上を図る。