2021年03月02日 07:00
3年で300万口座
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金融庁は2月末、2020年12月末時点でつみたてNISAの口座数が前年比60%増の302万8259口座になったと発表した。手軽に始められる「自分年金」として、口座開設が相次いでいる。

つみたてNISAは2018年1月に始まった制度。毎年40万円までの投資であれば、配当や売却益が最大で20年間非課税となる。投資対象は積立・分散投資に適した投資信託で、投資可能期間は2018〜2037年。

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注目すべきは若年層の割合の増加だ。2020年9月末時点では、全体に占める30代の割合が26.8%と全年代の中で最大だった。20代も17.5%と存在感を示している。20〜30代の口座数は1年間で73%伸び、全体の伸び率(61%)を大きく上回った。

背景にはコロナ禍による株安がある。短期間での相場の急落をむしろ「好機」と捉え、資産運用を始める若者が増えた。すでに個別株投資をしていた層にとっては、相対的に安定した収益に期待ができる投資信託を検討するきっかけにもなったとみられる。

老後資金の不足を指摘する「2000万円問題」なども後押しし、若者の資産形成の意識は徐々に高まってきている。