2021年01月25日 08:00
個人向けの遠隔医療領域
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男性および女性向けのパーソナルケア商品を展開する「Hims & Hers」がSPAC(特別買収目的会社)を通じてニューヨーク証券取引所に上場した。

2017年にD2Cブランド『Hims』として開始。抜け毛を抑えるシャンプーなど、主に男性向けコンプレックス商材を扱って急成長した。

現在、扱うのはスキンケアやED治療、うつ病など。今後は睡眠、不妊治療、糖尿病やコレステロールにも展開する計画がある。

売上の91%はストック型のリカーリングモデルで、サブスクリプション数は25万件を超える。

Hims & Hersが目指しているものは、単なるD2Cブランドではない。狙っているのは、遠隔医療に関するサービスを個人向けに展開すること。リモートで気軽に相談できて処方箋がもらえ、比較的手頃な価格で悩みの深い医薬品等を買うことができる。

Him & Hers

四半期売上高は4,000万ドルを超えて成長、足元では加速している。牽引するのは顧客あたりの平均購入単価であり、足元では67ドルに拡大。

売上の57%は性に関するもの、35%が頭髪やスキンケアに関する商品だ。同じく83%は処方箋による販売である。

利用者の大半はミレニアル世代で、80%は初めての購入。悩みの深い領域だからこそ、リモートでのサービスを望む人は多い

デジタルネイティブの若者世代がコンプレックスを抱える年齢に差し掛かるにつれ、需要は増える。法人向けや海外向けへの展開にも投資する方針だ。