2021年01月19日 08:00
新たな販促戦略
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健康食品など独自ブランドを多数展開する「北の達人コーポレーション」が3~11月決算を発表した。

  • 売上高は前年比7.1%減の70.1億円
  • 営業損益は27.9%減の15.7億円
  • 復調を受け通期業績予想を上方修正

コロナ影響もあって4月までの新規獲得が落ち込んだが、5〜6月は広告投資を拡大、その後は適正化した。足元で堅調なのが「アフィリエイト」による獲得だ。

かつてアフィリエイトと言えば、ブログ記事などをGoogle検索で集客し、送客するモデルが基本だった。近年はGoogleのアルゴリズム変更もあり、アフィリエイターが自ら広告を出稿するモデルが主流に

いわば「成果報酬型の広告代理店」とも言えるスキルの高いアドアフィリエイターが増えており、北の達人も依頼を強化。アフィリエイトによる獲得件数は取り組み前の約2.1倍まで増えた。

北の達人コーポレーション

販路として重要なのがAmazonや楽天だ。Amazonにおける新規獲得数は強化前と比べて3.7倍に増加。

洗顔料の利用者に化粧水をレコメンドするといった販促も奏功、クロスセル発生率が1.3%から8.8%に上昇した。顧客への専門窓口を新設したことで、その後の継続を希望する顧客が8.0%から16.3%に高まった。

通期の売上計画を前年比9.8%減の91億円(前回予想比10.6%増)に上方修正。 広告拡大の可能性を見据え、営業利益は20.1億円(前年比31.3%減)のまま据え置いた。

昨年は1,200億円規模の男性向け化粧品市場に本格参入。売上高1,000億円・営業利益300億円の早期達成に向けたM&Aについても可能性を示唆する。