2021年01月12日 08:00
中国のフィットネス産業
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ソフトバンク・ビジョンファンドが中国のフィットネスアプリ『Keep』運営企業に出資、3.6億ドルという巨額の増資ラウンドをリードした。

Keepアプリは2015年に開始され、自宅でできるワークアウトを動画形式で提供。登録ユーザー数は3年で1億人を超えた。直近では3億ユーザーを超えているという。

収入の基盤にあるのは、1,000万人もの有料会員。直近では『Peloton』ライクなフィットネスバイクのほか、トレッドミルやスマートバンド、アパレルまで発売する。

2018年には中国外向けの『Keep』アプリも開始。2019年4月まではInstagramなどでSNS投稿も続けていたが、その後は途絶えている。

中国のフィットネス市場

中国のフィットネス産業は大きい。Meituan(美団)の2018年のレポートによれば、2017年時点での市場規模は1,550億元(≒2.5兆円)にのぼる。フィットネスブームが都市部中心であることを考えれば、長期的な伸び代も大きそうだ。

中国政府は2019年に「健康中国」と題した行動計画も発表。2030年までの目標を大々的に打ち出している。

中国は人口大国だが、比較的近い将来には急速に高齢化が進むことが懸念される。生活習慣病のリスクを下げ、医療負担を抑えるための試みが国家レベルで準備されている。