事業「以外」の問題が大きい
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多くの地域がロックダウンになった4〜6月期、かつてない需要減に直面したのが「インターネット広告」である。
オンライン広告市場を牛耳るGoogleにとっても、一時は大きな向かい風だった。当時の売上高は383億ドル(前年比1.7%減)。上場以来初めての減収となった。
7〜9月期に入ると広告売上は前年比10%増の371億ドルまで回復。中でもYouTube広告が32%増収となり、復調を牽引した。
7〜9月期の全体売上高は前年比14%増の462億ドル。同じく営業利益は112億ドル(同22%増)と堅調だった。
向かい風にも関わらず会社全体で好調を実現できた要因として、かねてより投資してきたクラウド事業がある。売上高は40%増の34億ドルと急成長が続く。
足元では逆風も
事業面では堅調なGoogleだが、社会的には大きな障壁にも直面している。「独占」の問題だ。
デジタル広告市場において独占的な立場で市場をコントロールしているとして、10月20日にアメリカ司法省などから反トラスト法違反で提訴された。12月16日にも、10の州政府からFacebookとともに提起されている。