Amazonは12月30日、ポッドキャストネットワークの「Wondery」を買収することを明らかにした。

Wonderyは2016年創業で、独立系のパブリッシャーとしては世界最大。

代表的なポッドキャストは『Dr Death』『American History Tellers』『Business Wars』など。展開するポッドキャストのうち、実に20作品がApple Podcastで一位にランクインしたことがある。

買収後について、Amazonは「リスナーにとっては何も変わらない」と説明。その一方では、Amazon Music上ではさらに高品質で革新的なコンテンツを楽しめるとアピールした。

Amazon Musicによるポッドキャストへの進出は2020年9月とかなり最近のことだ。

米国のポッドキャスト産業は、広告市場が2019年時点で7億ドルを超えた。2020年は29.6%の成長が予想されたが、新型コロナによって予測値が14.7%増に引き下げられた。それでも成長は著しく、近い将来10億ドル到達が期待される。

AmazonやAppleなどの巨大企業にとっては、単なる広告媒体以上の意味合いもある。同じくポッドキャストに注力するSpotifyとともに、消費者の「耳」をめぐる戦いは激しさを増しそうだ。