学習塾産業の今昔〜予備校市場は縮小、首都圏の「中学受験熱」で関連企業に追い風
文部科学省 学校基本調査
少子高齢化の時代にあって、意外にも堅調なのが”学習塾”産業だ。
矢野経済研究所によると、学習塾・予備校市場は1兆円弱の大きさ。2017年度から右肩上がりとはいかないが、大きく減っているわけでもない。また、全体として横ばいでも、個々を見れば状況は異なる。
中でも厳しいのは予備校だ。文部科学省の学校基本調査にあるデータを紐解くと、1990年に20万人近くいた予備校生徒数は、今では約3万人に激減した。大手予備校の一つである代々木ゼミナールが2014年、校舎数の七割を削減することがニュースになったこともある。
相対的に堅調なのは、首都圏における学習塾だ。地方と比べて少子化による影響が限定的であるのに加え、”教育投資”も盛んだ。早稲田アカデミーによると、コロナ禍を契機に私国立中学への受験熱が高まった。