米国では10兆円規模
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現代、ひそかに利用が拡大しているのがギフトカードである。
調査によると、米国では4割の人たちがギフトカードをプレゼントとして欲しいと思っているという。さらに、クリスマスに受け取ったプレゼントのうち、約15%は一度も使われることがない。
そこで便利なのがギフトカードだ。よほど親密な相手でなければ、下手なプレゼントよりもギフトカードの方が喜ばれるのは必至である。
ところが、ギフトカードですら必ずしも使われるとは限らない。
2019年の米国ではギフトカード総額が980億ドルにのぼった。2005年の1.9倍である。そのうちAmazonは33億ドル。ウォルマートやターゲットといった大手小売チェーンも大きい。
(ちなみに日本は、ギフト市場全体で10.7兆円規模)
非使用分は一定ルールのもと、収益計上
そして、そのうち毎年2%から4%は使われることがない。金額としては20〜40億ドル。かなりの規模である。
ギフトカードで使われなかったお金は「breakage」と呼ばれ、発行会社の収益になる。
売上として計上されるには一定の条件を満たす必要があるが、スターバックスの場合は1.4億ドル超(2019年)。これまた大規模である。
スマートフォンの普及に伴い、電子化されたギフトカードを販促手段として用いる企業が増える一方だ。今後、これらの企業における「breakrage」の金額もさらに増える可能性が高そうだ。