リコー、創薬スタートアップ支援へCVCファンド mRNA医薬品に特化
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リコーは30日、コロナワクチンで注目を集めた「メッセンジャーRNA(mRNA)」を使った医薬品を開発するスタートアップの支援に乗り出すと発表した。
9月に投資会社のベンチャーラボインベストメント(東京都中央区) と共同でCVCファンドを立ち上げ、日本国内の創薬企業への投資を進める。
mRNAは細胞の中でタンパク質を作るための遺伝情報だ。ワクチンの場合は身体に特定のmRNAを導入することで、ウイルスのタンパク質が作られ免疫が得られる。
mRNA医薬品は従来の医薬品と比べ、研究開発期間を大幅に短縮できる特徴があり、ワクチンのほかがん治療薬としても活用が期待されている。
リコーは7月、mRNA医薬品の受託製造を手がける米エリクサジェン・サイエンティフィックを子会社化し同事業に参入した。創薬スタートアップの支援で国内のmRNA医薬品の開発を底上げし、受託製造事業の拡大につなげる狙いもある。