2020年12月09日 07:07
開発されたワクチンをめぐって
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新型コロナウイルスが発生して約1年。2020年、世界中を危機におとしいれた感染症に対する切り札が「ワクチン」である。

米ファイザーらが開発したワクチンを欧米で最初に承認したのが英国だ。12月8日から国民への接種が始まった。初めは約50の病院が取組みに参加する。

英国には約6,700万人の人口がいる。ワクチンに関する話題は「流通」へとシフトしており、どれだけスムーズな普及を図れるかに注目が集まる。

冬場に入って英国の新型コロナ感染者数は11月に急増。ロックダウンの甲斐あって落ち着きを見せているが、病院は逼迫している。

トランプ政権は追加購入をパス

一方の米国では、トランプ政権がファイザーが開発したワクチンの追加本数の提供を拒否したとして話題だ。

これにより、それらのワクチンは米国以外の国が購入することに。

やり取りが行われたのは、ワクチンの成功が先月判明するよりも前。今のトランプ政権は、ワクチンの獲得に難儀している。

トランプ政権が購入したのは1億本だが、1人二回打つ必要があるため、5,000万人分にしかならない。米国の人口は約3.3億人なので、これでは全く足りないのである。

これに対し、トランプ氏は国内の接種を優先する大統領令に署名するという。なかなかのジャイアンっぷりである。

世間の注目は「ワクチンがどう配布されるのか」「配布された結果、効果は出るのか」という二点に集まる。まずは前者について、議論が起こることになりそうだ。