AI問診のUbie、35億円を調達 製薬企業との連携強化
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医療スタートアップのUbie(ユビー、東京都中央区)は27日、シリーズCラウンドで35億円を調達したと発表した。農林中金キャピタルや第一生命保険などが出資した。これにより累計調達額は79億円超となった。
どんな会社?
Ubieは2017年にエンジニアの久保恒太氏と、医師である阿部吉倫氏が創業した。AIを活用し、医療の入り口である「問診」に関連するサービスを提供している。
消費者(患者)向けには、症状に関連する病気とその病気の情報、近隣の医療機関などを調べられる症状検索エンジン「ユビー」を提供する。月間約500万人が利用しているという。
医療機関向けには、医師の業務効率化をサポートする「ユビーAI問診」を提供する。タブレットなどを用いて事前に問診をすることで、症状からAIが関連する病気を提示してくれる。2018年の開始から全国で1000以上の医療機関に導入されてきた。
今後は患者と医療機関だけでなく、製薬企業との連携も強化する方針だ。ユビーを介して製薬企業が持つ病気や医薬品に関する情報を、患者と医療機関にも提供していく。
資金使途は?
2021年末に立ち上げた製薬企業向け事業の人員拡充に振り向ける。既に国内外の大手製薬企業20社以上と取引しているが、組織の強化で事業成長を加速させる。また、医療機関向け事業の人員増強や検索エンジンのシステム開発にも資金を投じる。