Amazon、医療サービスのOne Medicalを買収 5000億円超で
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米Amazon.comは現地時間21日、プライマリーケア(総合医療)サービスを展開する米One Medical(ワン・メディカル)を買収すると発表した。1株あたり18ドルで取得し買収額は約39億ドル(5300億円)。One Medicalの株主や規制当局の承認などが取引完了の条件となる。
どんな会社?
One Medicalは2007年の創業で、2020年にナスダック市場に上場した。対面とオンラインを組み合わせ、24時間どこにいても医療が受けられるサービスを月額制で提供する。企業の福利厚生としても利用され、足元の会員数は76万7000人と1年で28%増加し、2022年3月末時点で、全米188の診療所と提携している。
なぜ買収?
注力するヘルスケア領域の事業拡大につなげる考えだ。Amazonのヘルスケア部門のニール・リンジー上級副社長は「今後数年間で、ヘルスケア体験を劇的に改善する企業の1つになりたい」とコメントした。
Amazonは医療サービス「Amazon Care」を米国で提供している。
専用アプリを通じ、ビデオ通話とテキストチャットによるオンライン医療相談ができるほか、必要に応じて訪問診療も提供する。訪問診療は現在、シアトルなどの8都市のみで展開しているが、年内には提供エリアをニューヨークなど20都市まで拡大する計画だ。
2020年には独自のオンライン薬局「Amazon Pharmacy」を米国で開設している。