倉庫自動化の中国ハイロボ、1億ドル調達 日本など海外に

HAI ROBOTICS
ロボットで物流倉庫を自動化する技術を提供する中国のHAI ROBOTICS(ハイロボティクス、深圳市)が、中国のベンチャーキャピタル(VC)などから1億ドル(約135億円)超を調達した。財務基盤を強化し、日本を含むグローバルでのサービス展開を加速させる。
どんな企業?
2016年設立で、ASR(自律型ケースハンドリングロボット)と呼ばれる物流倉庫向けのロボット技術を開発する。倉庫作業の過半を占めるとされるピッキングをロボットが担い、作業効率を3〜4倍に高められるという。
専用の棚や商品を収めるケース、運搬ロボットなど必要な設備を1週間で導入できる速さを強みとしている。人が作業する通常の倉庫に比べて、より高い密度で商品を収容できるようになり、保管量が80〜130%増やせるとしている。
30カ国でサービスを提供し、2022年には埼玉県にも拠点を設置した。中国の民間調査会社、胡潤研究院は2021年末、ハイロボティクスをユニコーン企業の1社と認定した。
資金使途は?
陳宇奇(チン・ウキ)CEOは「グローバルの事業拡大に(資金を)充当する。倉庫事業者が抱える労働力不足と高齢化の課題解決に貢献する」とコメントした。
中国VCのCapital Todayのほか、米VCなどが出資した。直近1年間では3回目の資金調達になるという。