ヤーマンが過去最高益 中国好調で海外3割増収
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美容家電のヤーマンが14日に発表した2022年4月期の連結決算は、営業利益が12%増の68億8000万円、純利益が50%増の55億8600万円だった。経常利益も含め、3つの利益指標で過去最高を更新した。
なぜ好調?
新型コロナウイルスの影響で自宅で過ごす消費者が増えたことで、美顔器やスキンケア機器の需要が高まった。またヤーマンは2021年2月期から2期連続で、その前の期の約2倍となる100億円以上の広告宣伝費を投じた。 美容家電への興味関心の高まりや、広告による認知度の向上が後押ししている。
売上高は12%増の409億円で、事業別では海外が32%増の145億円と最も伸び率が高かった。特に「中国市場が極めて好調に推移した」(ヤーマン)。
同社は2021年に初めて中国法人を設立した。中国アリババ集団のECサイト「Tmall」では、11月11日のセール「独身の日」に美顔器の販売で2021年まで6年連続首位を獲得するなど支持を広げている。
雑誌や新聞経由の直販の売上高は4%減少したが、家電や百貨店の店舗販売は10%増、通販も5%増と堅調に伸びた。事業別の利益でも海外が46%増で成長率が最も大きかった。
企業戦略
ヤーマンは14日に中期投資計画を公表し、欧米と中国で商品販売を拡大する方針を示した。2025年4月期までの3年間で、通常の設備投資などとは別に、成長領域に140億円を投じる。
グローバル展開と合わせて、2021年に開店した顔専門のトレーニングジム「FACE LIFT GYM」の店舗拡大にも資金を振り向ける。現在は4店舗あり、商品以外の顧客接点も広げる狙いだ。