米Metaのシェリル・サンドバーグCOO(最高執行責任者)は米国時間1日、自身のFacebookの投稿で、14年間務めたCOO職を2022年秋に退任すると発表した。創業者マーク・ザッカーバーグ氏と二人三脚で、勃興期のFacebookを世界最大級のSNSに成長させた。取締役としては残留するが、今後は自身の財団や女性支援の活動に注力する。
Value(なぜ重要?)
サンドバーグ氏はハーバード大を卒業後、世界銀行と米McKinsey & Companyに勤務。クリントン政権時代に財務省の首席補佐官を務め、Meta入社前まで米Googleの幹部職に就いていた。Facebook創業から4年後の2008年、当時23歳のザッカーバーグ氏に43歳で引き抜かれた。
MetaのCOOとして14年間、事業運営を監督してきた。広告サービスの設計や優秀な人材の採用を含め、右腕としてザッカーバーグ氏の経営を補佐した。男女平等や女性の社会進出について考えをまとめた著書「LEAN IN(リーン・イン)」を2013年に出版したほか、米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選出されている。
Detail(詳しい内容)
サンドバーグ氏は自身のFacebook投稿で「私の人生の次の章を書くときがきた」とし、女性活躍を支援する自身の財団「Sheryl Sandberg&Dave Goldberg Family Foundation」の運営や支援活動に、一層の力を注ぐ意向を示した。
Metaでの14年間については「この仕事に就いた当初は5年の任期を希望していた。マークの側にいたことは生涯で最高の名誉だった」と振り返った。
Metaが運営するFacebookは、有害コンテンツや偽情報の拡散を看過しているなどとして度々批判にもさらされてきた。サンドバーグ氏は「ソーシャルメディアをめぐる議論は、初期の頃の認識を超えるほど変化した。『簡単ではなかった』と言うのは控えめな表現になる」と話した。
その上で「しかし、困難であるべきだ。Metaが作る製品には大きなインパクトがあり、プライバシーを保護して安全を守る責任がある」とした。