2020年12月07日 07:18
トランプ大統領の「恩赦」活動
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米国大統領には、法案に対する「拒否権」、海外への軍隊派遣などといった権限がある。それらに並んで大きいのが「恩赦(pardon)」の権限だ。

トランプ米大統領は1月20日に控えた退任を前に、立て続けに盟友や側近に「恩赦」を与えている。

米大統領が退任前に恩赦を与えるのは珍しいことではない。前任のオバマ大統領は212件の恩赦と1,715件の減刑を認めた。トランプ氏は11月下旬時点で28件の恩赦と16件の減刑と、近年の米大統領では最も少ない。

オレに恩赦?

報道によると、トランプ大統領は恩赦をめぐって贈賄工作があった疑いが持たれており、米司法省が捜査を行っている。

さらにトランプ氏は、自身や家族に恩赦を与えることを検討しているという情報。現時点で罪に問われているわけではないものの、今後訴追される可能性があるので「予防措置」として検討されているという。

恩赦とは本来、再犯のおそれがなくなったと見られる一部の服役囚に減刑を言い渡すことで、更生の励みとするもの。

オバマ前大統領による恩赦は、その3分の1以上が麻薬犯罪で終身刑を受けたケースだった。最も厳しい薬物関連法が施行された数十年間に不当に重い刑を宣告されたと思われる受刑者が対象とされた。