2022年05月27日 18:24
テレワーク導入企業数が初の50%超え 21年、総務省調査
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総務省は27日、国民や企業の通信情報サービスの利用状況をまとめた「通信利用動向調査」の結果を公表した。テレワークを導入した企業が前年比4.4ポイント増の51.9%となり、初めて過半を超えた。

Detail(詳しい内容)

総務省が2021年8月末時点で、国内の4万592世帯と常用雇用者が100人以上いる企業5966社に対して調査を実施した。

テレワークの導入企業は2019年(20.2%)比で2.5倍まで増えた。このうち新型コロナウイルスの感染防止策が目的とした企業は90.5%と大半を占めた。複数回答で「通勤時間の混雑回避」(37%)が次いで多かった。産業別では金融・保険(82.4%)など軒並み上昇した一方、運輸・郵便は27.6%と2.8%減少した。

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スマートフォンを保有する世帯は88.6%と5年連続で上昇した。SNSの利用率は60代(71.7%)と70代(60.7%)がそれぞれ10ポイント以上増えて大幅に伸長した。20代から40代までの普及率は約9割だった。

Trend(市場動向)

テレワーク導入を拡大する企業が増え、企業の働き方も多様化している。IT大手のヤフーは社員がオフィスや自宅など働く場所を自由に選べる制度を整え、4月には全国どこでも居住できるようにした。採用面でも優位性があるとみる。

一方でコロナの感染拡大ペースの鈍化や対面コミュニケーションの積極化を目的に、テレワークから出社を中心とする勤務に切り替える例も増えている。各企業が自社の事業形態にとって最適な働き方を模索する期間が続きそうだ。