2022年05月25日 11:37
動画配信支援の米ループ・ナウが1.5億ドル調達、ソフトバンクGファンド主導
Ooxmyfwmq4ea7kqo0kxwgw
Loop Now Technologies

動画広告などの配信を支援する米Loop Now Technologies(ループ・ナウ・テクノロジーズ)は24日、ソフトバンクグループ傘下のビジョン・ファンドが主導するシリーズBラウンドで約1億5000万ドルを調達したと発表した。調達した資金をもとに技術者などの採用を進め成長を加速させたい考えだ。ループはシリーズBまでに累計2億3500万ドルを調達している。

Company (どんな企業?)

ループは2017年の創業で米シリコンバレーに本社を置き、世界17カ国で事業を展開する。主力サービス「Firework」は、ショート動画作成やライブ配信、広告マネタイズなどの機能を持つマーケティングツールだ。特別なエンジニアを必要とせず、短時間で自社のウェブサイトやアプリに動画広告などを掲載できる。

創業初期からショート動画共有アプリを提供していたため、TikTokの競合サービスとして注目を集め、一時は米Google(グーグル)の買収観測まで報道された。現在は企業向けのサービス展開に舵を切り、Fireworkは世界で700以上のブランドや小売、メディアに導入されている。

2021年には、博報堂DYホールディングス傘下のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(東京都渋谷区)と提携し日本市場に参入した。

Value(なぜ重要?)

TikTokやInstagramなどのSNSは、若年層の利用者が多く広告効果が大きいとして、動画広告やライブ配信の手段としての地位を確立している。ただ、系列のSNS上でしか配信できないことも多く、自由度は低い。

Fireworkならば特定のサービスに限定されず、自社のウェブサイトやECサイトなどで自由に動画広告の掲載やライブ配信ができる。文章や写真に比べ商品やサービスをより詳細に紹介できるだけでなく、訪問数の増加やサイト内の回遊性や滞在時間の向上といった利点もあるとして人気を集めている。

Comment (関係者のコメント)

「今回の資金調達により、チームと自社技術の成長やユーザーの拡大などあらゆる形での進化に全力を注ぐことができる。次世代の顧客体験を実現していく」(Loop Now Technologies共同創業者兼 CEOのヴィンセント・ヤン)