2022年05月24日 18:36
プロジェクト管理ツールのヌーラボが上場へ
Qslwfbyjkmypmb n4nty0w
Strainer

東京証券取引所は24日、プロジェクト管理システムを手掛けるヌーラボ(福岡市)のグロース市場への上場を承認した。予定日は6月28日。

Company (どんな企業?)

ヌーラボは橋本正徳社長が2004年に創業した。主力のプロジェクト管理ツール「Backlog」や作図共有ツール「Cacoo」、チャットツール「Typetalk」などのSaaS型サービスを提供する。

Backlogはチームで協力しながら作業を進めるためのツールで、用途は大規模なソフトウエア開発から保守運用、ウェブサイトの制作など多岐にわたる。定額かつユーザー数無制限での利用が可能なため、契約主以外に複数の組織にまたがったプロジェクトの推進が容易になる。

海外展開も積極的に進めており、米ニューヨーク、シンガポール、オランダに拠点を設置している。2021年3月期の連結業績は、売上高が19億3800万円、経常損益が850万円の赤字となっている。

Trend(市場動向)

同社の有価証券報告書によれば、SaaS型グループウェアの市場規模は2020年度から年平均9%で堅調に成長しており、5年で3280億円にまで拡大すると見込まれている。さらにBacklogの主力市場であるSaaS型プロジェクト管理ツールの市場規模は2020年度以降、年平均18%での成長が予想されている。(出所は富士キメラ総研)。  

Strategy(企業戦略)

2021年3月期のBacklogの売上高は18億2000万円と、売上高全体の約94%を占めている。Backlogの売上高が大きく減少した場合、事業や業績に影響を及ぼす可能性があるため、有価証券報告書で「CacooやTypetalkなどその他のサービスの売り上げ拡大により、Backlogへの依存度を低下させることが重要」との考えを示している。