2022年05月23日 16:37
人材系スタートアップのハッカズーク、1.4億円を調達 採用と地方展開を強化
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shutterstock

人材系スタートアップのハッカズーク(東京都新宿区)は23日、VCなどから1億4000万円を調達したと発表した。調達資金をもとに、人材採用の強化とサービス開発に投資し事業規模の拡大を目指す。

Detail(具体的な内容)

マネーフォワードベンチャーパートナーズ、西武しんきんキャピタル、静岡キャピタル、ちゅうぎんキャピタルパートナーズのそれぞれが運営するファンドと2名の個人投資家が第三者割当増資を引き受けた。静岡銀行や中国銀行系のファンドから出資を受けたことで、静岡銀行グループと中国銀行グループと連携し東海、近畿、中部、中国など地方でのサービス展開も強化する。

Company (どんな企業?)

ハッカズークは2017年の設立で、企業向けにアルムナイ(離職者・元社員)との関係構築支援サービス「Official-Alumni.com(オフィシャル・アルムナイ・ドットコム)」や、アルムナイに関する情報メディア「アルムナビ」を手がける。退職者の近況などの情報を一覧でき、辞めた後も継続してコミュニケーションを取ることができる。

オフィシャル・アルムナイ・ドットコムの売り上げは2021年4月からの1年間で3.7倍に成長し、 同社のサービスは大企業を中心に数十社で利用されている。

画像名 ハッカズーク

Value(なぜ重要?)

アルムナイは本来の定義では卒業生や同窓生を指す言葉だが、企業の人事用語として「離職者、OB・OG」を指す。海外の企業では以前から離職した社員の中から優秀な人材を再雇用する「アルムナイ採用」が盛んになっている。退職者とのつながりを維持しようとする企業が増え、SNSなどを活用した「アルムナイ・ネットワーク」が急成長した。

アルムナイは、新卒や中途で新たに採用した人材に比べて、すでに自社について精通しており即戦力となることが多く、教育など入社後のコストも抑えられるという利点がある。また、アルムナイとの関係を維持しておけば、優秀な人材を紹介してもらう「リファラル採用」につなげることもできる。

Trend(市場動向)

コンサルティングファームのAccenture(アクセンチュア)が30万人規模のアルムナイ・ネットワークを、米Microsoft Corporation(マイクロソフト)も独自のネットワークを構築している。一度離職した社員の再雇用だけでなく、自社製品を広げるためのネットワークとしても機能しているという。