2022年05月23日 06:45
WHO、サル痘の感染拡大を「極めて異例」と表明
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WHO(世界保健機関)は21日、13日より始まったサル痘(monkeypox)の感染報告数が92件にのぼり、12か国に広がったと発表した。これらの地域でサル痘は「風土病」ではなく、原因を調査中であるという。

国立感染症研究所によると、サル痘は「サル痘ウイルス」感染による急性発疹性疾患。主にアフリカ中央部から西部にかけての発生が知られていた。形態的にサル痘ウイルスは天然痘ウイルスと区別できず、構造的に近縁であるという。

名前の由来は、1958年にデンマークの研究所でサルから発見されたため。人間に対する感染は1970年のコンゴ共和国で初めて確認された。

21〜30人の感染が確認されているのは英国、スペイン、ポルトガル。オーストラリア、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スウェーデン、米国では1〜5人の感染が確認されている。

感染が疑われる事例は28あり、カナダで11〜20件、スペインで6〜10件、ベルギーとフランスで1〜5件。サル痘を風土病とする国への直接的な渡航は確認されておらず、「極めて異例な事態」であるとWHOは述べている。

サル痘を風土病とする地域以外での調査監視はこれまで限定的であり、今後もさらなる感染事例の報告が予想される。WHO曰く、既に分かっている情報から人同士の感染が起こっている可能性が高い。