2022年05月20日
世界の航空便利用が回復、19年のコロナ前水準に
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世界で航空便の利用が回復している。米マスターカード傘下のマスターカード・エコノミクス・インスティテュート (Mastercard Economics Institute)が発表したレポートによると、2022年3月のビジネス目的の予約数は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以降、初めて2019年と同水準にまで回復した。レジャー目的の予約数は短距離と中距離のフライトが牽引し、4月に2019年の水準を25%上回った。

世界的に海外客の受け入れ制限が緩和されていることに加え、在宅勤務を解除し海外出張を再開する企業も増えたことが、航空便の利用回復を後押ししている。レポートでは「パンデミックによる失業者が再就職し始めたことで、出張の機会や旅行の予算を確保できる人が増えた」と分析している。

航空便の予約が現在のペースで推移した場合、2022年の利用者は2021年と比べて約15億人増えると予想する。

地域別では、欧州が2021年比で約5億5000万人増と最大で、アジア太平洋地域で4億3000万人増、北米(メキシコを含む)で3億6500万人増を見込む。

2022年4月までの観光客の消費行動をみると、土産物などの買い物ではなく、旅行先での観光といった「体験」型への支出が増加している。体験型サービスへの支出は2019年の水準を34%上回っており、バーやナイトクラブで72%、遊園地・博物館・コンサートなどで35%増加している。これに対し、アパレルや化粧品などに対する観光客の支出は、2019年に比べ減少しているという。

今後の旅行需要の回復の妨げとなり得るのが、インフレ率の高さだ。レポートでは「2022年はほとんどの国で、所得が消費者物価よりも緩やかに上昇する」と予想したうえで、「さまざまなコスト上昇が旅行への意欲を低下させる可能性がある」と指摘した。