楽天が「0円プラン」廃止へ 月980円〜に

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携帯キャリアの楽天モバイルは13日、最低月額料金が税別980円の新たな通信プランを始めると発表した。現在の契約者も自動的に移行され、0円から利用できたこれまでのプランは廃止になる。
7月1日から新たな携帯料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VII(ラクテンアンリミットセブン)」の契約を受け付ける。既存の契約者も同日から、従来のプランは利用できなくなる。
新プランでは、月間のデータ通信量が3GB(ギガバイト)以下の月額料金を税別980円に設定する。現行プランは1GBまで無料だった。3GB超から20GB以下は1980円、20GB超は2980円のままで据え置く。
楽天モバイルはNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクに次ぐ第4の国内キャリアとして2020年に本格参入した。自社回線の契約者数は3月時点で491万件となり、店舗も4月時点で1125店と販売網を広げている。
一方、通信基地局の整備など通信エリアを充実させるための設備投資がかさみ、親会社の楽天グループは2021年12月期の純損失(国際会計基準)が1338億円と3期連続の赤字だった。プラン刷新で収益性を改善する。
新プランの発表を受けて、楽天グループ株の13日終値は前日比7.2%高の846円まで上昇した。「0円プラン」の廃止による収益性の改善が期待されている。
競合では、ソフトバンクが格安通信プランの「LINEMO(ラインモ)」から、月間データ量が3GBまで税別月900円の「ミニプラン」を投入。KDDIも必要なデータ容量を利用者が都度購入する基本料0円のプラン「POVO(ポヴォ)2.0」を展開している。