ベルサイユ宮殿、TikTokに注力
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フランスでは厳しい対策の甲斐あって、新型コロナの感染第二波がピークを越えた。
10月30日から2度目の全国的ロックダウンを実施していたが、11月28日から段階的な緩和を始めた。
WTTCによると2019年、フランスではGDPの8.5%を観光業が占めた。世界平均は10.3%なので、思ったより低い印象もある(日本は7.0%)。それでも、フランスが世界有数の観光地であることに変わりはない。
フランスのベルサイユ宮殿は、若い観光客の誘致に向けて新たな施策をスタートした。それはTikTokである。
イタリア・フィレンツェにあるウフィツィ美術館やアムステルダム国立美術館までもが、今やTikTokで軽快な短尺動画をアップしている。
荘厳な歴史的建造物、アート作品とはややそぐわないような印象も受けるが、ウフィツィ美術館では42万回ものエンゲージメントを獲得したという。
ベルサイユ宮殿では今年、新型コロナで訪問者が80%も減少した。メンテナンスコストは年1,500万ユーロ。これを賄うべく、寄付金集めに奔走している。
今や歴史的施設においても、デジタルマーケティングは欠かせない道具なのかもしれない。ベルサイユ宮殿のTikTok運用担当者によると、「(投稿に関する)プランを持たないこと」がコツだそうだ。