2022年04月28日 14:56
シンガポール、賃貸物件の家賃が高騰
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シンガポール都市再開発庁(URA)によれば、同国の民間住宅の賃料は2022年1〜3月期、前期比で4.2%上昇。値上がりの幅は前期の2.6%からさらに拡大。背景には香港からの移住増や政府の住宅価格抑制策による賃貸需要の高まりがあるとみられる。

同期は一戸建て住宅の賃料が5.3%、集合住宅の賃料が4.1%上昇。いずれも前期から値上がり幅が拡大した。

また、エリア別の賃料では、中心部(CCR)が3.8%、中心部周辺(RCR)が4.7%、郊外(OCR)が4%上昇。居住用賃貸物件の空室率は前期比0.7%減の5.3%となった。

同国の賃貸需要の高まりについて、CNBCは香港からの移住増に注目。新型コロナの厳格な検疫体制が続く香港に対し、検疫が大幅に緩和されたシンガポールが魅力的な移住先となっている可能性に言及した。

一方、現地のStraits Times紙は政府の住宅価格抑制策の影響を指摘。「2件目以降の住宅を購入する国民に対する印紙税の引き上げ」など政策で、これまで住宅購入を希望していた人々が賃貸市場に目を向けた可能性に触れている。