ファナックが4月26日、2022年3月期本決算を発表。売上高は前年比33%増の7,330億円、営業利益は62.9%増の1,832億円と大幅な増収増益。EVなどの需要拡大を受け、産業用ロボットなどが好調だった。

1972年に富士通の子会社として独立（現在は資本関係なし）。FA（工場自動化）関連システムの世界大手で、特にCNC（コンピューター数値制御）装置や産業用ロボットは世界トップ。時価総額は4.2兆円と、日本を代表する企業の1社だ。

ロボット部門の売上高は27.8%増の2,684億円。中国でIT関連、EV、重機、建機向けを中心に好調。米国はEV需要を受けた自動車産業向けなどが堅調だった。国内も需要が緩やかな回復傾向にあり、前年比プラスだった。

FA部門の売上高も51.5%増の2,261億円と大幅増。CNC装置の主要顧客である工作機械業界が中国で堅調だった上、欧米、アジア、日本で増加。全社売上高の地域別比率は中国が31.1%でトップ。次いで米国が20.4%だった。日本は15.2%。

2023年3月期は売上高8,255億円（12.6%増）、営業利益1,973億円（7.7%増）と予想。地政学的リスクや原材料・物流費の高騰など不透明な面はあるものの、FAやロボットで旺盛な需要が継続すると見ている。