2022年04月04日 15:01
世は「大退職」時代
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4月1日に発表された2月の米雇用統計で、非農業部門の雇用は43.1万人の拡大。失業率は3.6%と、前月から0.2ptの改善となった。絶対数では31.8万人減って600万人。

バイデン大統領は「より多くの米国人が仕事に戻れば、サプライチェーンの逼迫も軽減される」と前向きにコメント。「インフレと戦う」上でも良いニュースだと付け加えた。

一方で注目は、求人数が1,130万人と失業者数を大きく上回っていることだ。仕事をやめた人の数は435万人で、昨年11月のピーク値(451万人)には及ばなかった。

従業員が自発的に、かつ大量に辞めていくという現象には「Great Resignation(大退職)」という呼び名がつき、取り沙汰されている。

ピュー研究所によれば、2021年に人々が仕事を辞めた特に大きな理由は三つあった。一つは「低賃金(63%)」。残り二つは「成長機会がない(63%)」「尊敬されていると感じられない(57%)」こと。

求人数とのギャップは目立つが、失業率自体は一年前の6.2%から改善。全体の就業者数もコロナ前から160万人(1.0%)減というところまで回復した。