2022年03月15日 11:43
Netflix、株価がパンデミック前の水準に逆戻り
Axnjdb pbyuypoj8hmmanw
Shutterstock

米動画配信大手のNetflixの株価が3月14日、約3%安の332ドル前後に下落。332ドルは米国でパンデミックのロックダウンが実施された2020年3月の水準。成長鈍化や競争激化の中、同社の株価は昨年11月から50%以上下落している。

同社は新型コロナ禍のステイホームの恩恵を受け、2020年に株価が60%以上上昇。2021年にも11%上昇し、同年11月には過去最高の700.99ドルをつけていた。

しかし、ロックダウンが緩和され、映画館やレストランなどに客足が戻る中、契約者数は鈍化。直近の決算報告では、有料会員の純増数が会社予想に届かず830万人にとどまっていた。また、2022年1〜3月期の純増数見通しは250万人と市場予想を大きく下回り、株価急落の要因となっていた。

一方、動画配信市場ではAppleやディズニーなどとの競争も激化。ディズニーやワーナーはNetflixから人気コンテンツを引き上げて自社サービスに移行。オリジナルコンテンツの製作コストが膨れ上がる中、Netflixは今年始めに北米で値上げを実施していた。

同社は今後、劇場公開による興行収入獲得を視野に入れているという話も伝えられている。コロナ禍で映画の公開から配信までの期間が短縮される中、従来の戦略の転換を検討しているという。