2022年03月14日 18:29
Didi、香港上場準備停止で株価が急落
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中国配車サービス大手のDidiの株価が3月11日、44%下落。同社が香港上場に向けた準備を停止したためで、2021年6月のIPO以来最大の下げ幅となった。

Didiをめぐっては昨年7月、中国当局が個人情報の違法な収集・使用を理由に国内アプリストアからの削除を命令。同社は中国の第三者企業へのデータ委託や、国有企業への株式売却といった選択肢を検討していると報じられていた

その後、同社は中国当局からの要請を受け、昨年12月に米国での上場廃止を発表。香港市場への上場を目指す計画を明かしていた。

Bloombergの情報筋によれば、中国当局が同社幹部に対し、セキュリティやデータ漏洩を防ぐための対策が不十分と指摘。同社はこれを受けて香港上場の準備を停止したという。

Didiには、ソフトバンクグループ(SBG)やUber、Appleなどの大手企業が出資。特に、SBGは同社の株式の約20%を保有する筆頭株主となっており、株価急落は大打撃だ。

CNBCによれば、ソフトバンクが保有するDidi株式の価値は、IPO時の140億ドルから18億ドルまで目減りしたという。同社は昨年7月、Didiへの投資損失を穴埋めするため、保有するUber株の一部を売却したことも伝えられていた