2022年03月14日 09:53
米 ハンドルやブレーキなし自動運転車認可へ
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米運輸省は10日、自動運転車にハンドルやブレーキなどの手動運転制御の装備を不要とした規制緩和を発表した。先進的な枠組みを設け、自動運転車の実用化を推進する狙いがある。

運輸省道路交通安全局(NHTSA)によると、現在公道で運転できる自動運転車にはハンドルなど手動制御の装備を義務付けている。事故防止のため、人間が特定のケースで対応できることを想定した。

今回の規制緩和ではまだ公道走行が認められていない、あらゆるケースでシステムが対応する完全な自動運転車での適用を想定。メーカーに課す製造規定を近く改定し、安全基準を明確化する。

自動運転の規制緩和を巡っては、米ゼネラルモーターズ(GM)などが2020年、NHTSAに手動制御を装備しない自動運転車の製造許可を求めた

自動運転車の導入を推進する中国への対抗もあり規制緩和の検討が進められた。ただ、安全の担保や自動運転車に対する社会の理解など課題も多かった。

GMの子会社クルーズは今年2月、ホンダと共同開発した完全な自動運転車の製造をNHTSAに申請。同社は23年の実用化を目指している。規制当局はこうした企業側の動きに対応したものとみられる。