2022年03月11日 10:08
宅配水最大手プレミアムウォーターHD、業績予想を上方修正
Shutterstock

天然水宅配の最大手であるプレミアムウォーターHDは10日、2022年3月期本決算の業績予想を上方修正した。売上収益は前回予想より30億円増の680億円、営業利益は6億円増の60億円の予想となった。

当初予想は、昨年12月以降の新型コロナウイルス変異株の感染拡大の影響を織り込んだ数字だった。しかし計画を上回るペースで保有件数が純増。宅配水の出荷水が想定より増加したことが営業利益を押し上げた。

画像名

プレミアムウォーターHDの強みは営業力である。約1,000人の営業担当者が毎日稼働。テレマーケティングやブース販売、アフィリエイト広告などWebマーケティングで顧客を獲得している。なお、親会社は光通信。

今年2月に岐阜・北方工場が竣工し、宅配水の水源は8か所となった。これは業界最多である。採水地が多ければ、1か所の水源から全国に運ぶよりも物流費を下げられる。

高稼働率を保つことが重要であるため、今後は他社へのOEM提供にも注力していく。また、さらにスケールメリットを出せるよう、自社物流網の構築を進める。

宅配水市場は成長市場だ。日本のウォーターサーバーの普及率は8%程度と他国に比べて非常に低いため、成長余力は大きい。ただし、売上の20%程度が物流コストであるため、今後燃料高が業績に影響する可能性は高い。