2022年03月11日 09:44
米の消費者物価指数7.9%上昇 40年ぶり高水準続く
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米国の物価上昇が続いている。米労働省は10日、2月の消費者物価指数(CPI)が前年同期比7.9%上昇したと発表1982年1月以来、約40年ぶりの高値水準となり、インフレ圧力が強まっている。

前月比では0.8%の伸びで、1月に比べて物価上昇は加速した。変動が比較的大きいとされる食品とエネルギーを除いた指数の伸びも前年同月比6.4%で、1月(6.0%)から上昇。米連邦準備理事会(FRB)の物価目標(2.0%)を上回る状況が続いている。

内訳では、原油価格の高騰を受けてエネルギー指数は25.6%上昇。食品指数は7.9%伸びた。世界的な半導体の供給不足に伴う自動車メーカーの減産を受けて、新車は12.4%、中古車は41.2%上昇した。

CPIは他にも衣料品や交通機関、医療など広い範囲に波及した。ロシアのウクライナ侵攻を受けたサプライチェーンの混乱などを受け、今後も物価上昇は続くとの見方が強い。

ロイター通信はエコノミストの話として、ガソリンや天然ガスの価格上昇が今後10ヶ月は続くと指摘する。

CPIの発表を受けて米バイデン大統領は「インフレはプーチンの行動に起因する」とロシアを非難。「我々が受けている影響よりも、制裁でロシアが受ける代償の方がはるかに大きい」とし、理解を求めた。