2022年02月21日 14:27
米、メキシコのアボカド輸入再開
Rdfecgqkqtq4vl2tvsjwiq
Shutterstock

米農務省は18日、停止していたメキシコ産アボカドの輸入を再開したと発表。メキシコ中西部のミチョアカン州で働く米国の検査官に安全上の懸念が生じたため、輸入停止措置をとっていた。

ロイター通信によると、現地の検査官は電話などで脅迫を受け、11日、輸出に必要なアボカドの検査を停止した。具体的な脅迫の内容については明らかにされていない。

ミチョアカン州は米国向けにアボカドが輸出できる唯一の生産地。ただ、麻薬密売組織などが活動しており、治安の問題が指摘されていた。

米農務省は、輸入再開にあたり、現地で働く職員の治安対策を強化。メキシコの当局などと情報共有を進めると表明。

米国が輸入するアボカドの9割以上がメキシコ産。輸入の停止で飲食店などからアボカドの流通量が減ることへの懸念が出ていた。毎年2月に開催されるNFLのスーパーボウルではアボカドが大量消費されるため、値上がりも示唆されていた。

メキシコ政府も、生産地の地域経済への影響から早期の輸入再開を米国側に求めていたという。米公共ラジオ放送NPRによると、2021年はメキシコから米国に約28億ドルのアボカドが輸入された。