2020年12月01日 06:41
成長するグリーンボンド
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Strainerの読者なら「グリーンボンド」という言葉をご存知の方も多いだろう。名前の通り、環境に優しい債券(ボンド)を発行するもの。

国連による試算では、世界中を「脱炭素化」するのにかかるコストは35兆ドル。ここで大きな役目を担うのが資本市場である。

シティグループやベライゾン、チリやスウェーデン政府に至るまで、さまざまな機関がグリーンボンドを発行、2020年の総額はすでに2,911億ドルにのぼっている。

2020年、ESGに関する借入は6,486億ドルの規模があったというが、そのうち44.9%がグリーンボンド

これらの債券は、2021年に向けてさらに拡大しそうだ。EUがグリーンボンド発行で世界をリードしようとしているほか、米国のバイデン新政権も環境政策を重視する方針だ。

社会的課題を解決するために発行されるソーシャルボンドも、新型コロナ拡大によって前年の8倍規模に急増した。

サステナブルな社会を実現するための投資は「トランジション・ファイナンス(transition finance)」とも呼ばれる。世界全体が大きな「移行」を迫られている点は間違いなさそうだ。