テスラを上回る株価パフォーマンス
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米自動車大手フォードの株価は2021年に約140%上昇。競合のテスラやゼネラル・モーターズ(GM)を上回り、同年の米自動車業界で最も高いパフォーマンスをあげた。
フォードでは2020年10月、新たにトヨタ自動車出身のジム・ファーリー氏がCEOに就任。その事業戦略「Ford+」が投資家に高く評価されている。
ファーリー氏は他業種出身であったジム・ハケット氏を引き継ぐ形でCEOに昇格。投資家に対してよりオープンで直接的な姿勢で対応することを約束した。また、再建のための事業戦略「Ford+」を始動。新型ピックアップトラック「F-150 ライトニング」を含むEVへの経営資源集中に踏み切っていた。
フォード株はCEO交代後の15か月間で200%以上上昇。2021年12月10日には、北米および欧州向けにEV「マスタング マッハE」の生産台数を3倍以上に引き上げることをファーリー氏がツイート。同日の株価は9.6%増と2021年最大の上げ幅を記録していた。
業界観測筋は「EV生産の加速を含む『Ford+』が順調に進み、2022年中の営業利益率8%を達成できれば、この上昇傾向はさらに続くだろう」と予想している。