2021年12月28日 18:10
遠隔ICUサポートで5.7億円を調達
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遠隔ICUサポートサービスを展開するT-ICUが、総額5.7億円の調達を発表。NTT西日本との共同実験や「スコアに基づく遠隔集中治療モニタリングシステム」の製品化などに投資。JICAの受託事業を足掛かりにした海外展開も加速する。

注目する理由: 日本のICUベッド数は少ない。欧州のICUベッドが人口10万人あたり平均11.5床に対し、日本はおよそ5.6床。ICUの課題である集中治療科医不足解決の1つの方法として、遠隔ICUに期待が高まっている。

T-ICUは、中西智之氏が医師としての課題感から2016年に創業。遠隔相談サービス「リリーヴ」と遠隔モニタリングシステム「クロスバイ」を開発。集中治療医や看護師が遠隔でアドバイスできる環境を提供した。

2020年4月には、重篤なコロナ感染患者の治療を遠隔ICUで行うプロジェクトを開始。同年6月末まで無償でサービスを提供した。JICAの受託事業も始まり、アフリカや南アメリカ10数か国などへの遠隔ICU支援サービス提供を見越した調査活動も始めた。

2021年3月時点で合計32の病院が導入。同年7月には協力医師は26名、協力看護師は20名となった。今回の調達で、NTT西日本との共同実験やNEDO助成事業での製品化、JICAの受託事業をもとに海外展開を強化する。

代表の中西智之氏は「平時の急性期医療体制だけでなく、パンデミックのような有事にも貢献できるように取り組んでいきたい」とコメントしている。