2021年12月24日 17:16
「2024年のドライバー残業規制」問題に立ち向かう物流版Uber
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“物流版Uber”として配送系サービスを展開するCBcloudが、シリーズCラウンドと追加融資枠設定で総額約60億円調達。2024年のドライバー残業規制に対応するサービス強化へ動き出す。

注目する理由 物流業界におけるドライバーの長時間労働が課題だ。さらに働き方改正法成立により、2024年4月からドライバーに罰則付きの時間外労働と上限規則が導入。物流業界の課題解決に期待が高まる。

物流の現場では、通販需要拡大とコロナ禍の影響で小口配送も増えている。2020年度時点で、ヤマト運輸は前年比49.4%増(ネコポス)、日本郵便では前年比48.0%増(ゆうパケット)。ラストワンマイルの物流市場規模は、2023年度時点で2兆9,250億円になると予想。

CBcloudの創業は2013年。荷主と配送パートナーをつなぐプラットフォーム「PickGo」のほか、運送会社向け業務支援システム「SmaRyuトラック」などを展開。2021年12月からは、個人向けサービスとして「PickGoエクスプレス」アプリ版もリリース。

代表である松本隆一氏は運送業経営の現場で非効率な慣習などに直面し、サービスの着想を得たという。現在、PickGoの個人パートナーは4万人、一般貨物の協力運行会社は1,000社以上。SmaRyuトラックの導入社数は880社以上になった。

今回の出資では、海外の機関投資家も含む(名前は非公開)。来たる「2024年のドライバー残業規制」に備え、事業拡大の人材採用と各業界とのアライアンス強化を進める。