2021年12月21日 14:26
医療情報システムのCernerを283億ドルで買収
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米ソフトウェア大手のオラクルは12月20日、医療情報システムの「Cerner」買収を発表。買収額は283億ドルで、オラクルにとって過去最大の買収案件となる。

注目する理由: オラクルはクラウドインフラ事業でアマゾンやマイクロソフト、グーグルらに大きく遅れを取っている。成長著しい医療分野への展開を強化することで巻き返しを図る。

Cernerは1979年創業の医療情報技術関連企業。本社所在地はミズーリ州ノースカンザスシティ。2020年の売上高は55億ドルで、全世界で2万6000人以上の従業員を雇用している。

同社は医療機関で活用されるデジタル情報システムのリーディングプロバイダー。電子カルテの近代化や介護者体験の向上、臨床および管理ワークフローの合理化や自動化などで知られる。

オラクルのサフラ・カッツCEOは「Cernerは今後長年にわたってわれわれの巨大な収益成長エンジンになるだろう」と発言。ラリー・エリソン会長は「両社の協力は医療提供のあり方を変革する可能性を秘めている」と述べる。

この話題を取り上げたTechCrunchは、今年始めに「Nuance Communications」を買収して医療分野を強化したマイクロソフトに言及。同社が英国で規制当局からの逆風を受けていることに触れ、今回の買収が同様に調査対象となる可能性も指摘している。