ナイキがNFTクリエイター組織を買収
Shutterstock
スポーツ用品メーカー大手のナイキが13日、NFTスタジオ「RTFKT」を買収することを発表。CEOのジョン・ドナフーは「ナイキのDXを加速する次なる一手だ」とコメントを寄せた。
注目する理由: 暗号資産領域で「NFT」がブームにわく中、スポーツブランドの巨人が動いた。RTFKTが扱うのは「メタバースのためのスニーカー」など。新しい物販のあり方が形になりつつある。
RTFKTは2020年にロンドンで設立。メタバースやゲームなどで使える「次世代型」スニーカーやコレクションを製作してきた。
直近ではアーティスト村上隆氏とのコラボレーションでも話題になった。著名VCのアンドリーセン・ホロウィッツも出資し、5月のシードラウンドでの評価額は3,330万ドルにのぼったという。
共同創業者の一人であるベノワ・パゴットは「ナイキの根本的な強さと愛されるコミュニティを構築する力の恩恵を受けられることにワクワクしている」と感想を述べた。
ドナフーCEOは買収により、「本物でコネクテッドなブランドとともに、才能あるクリエイターチームを獲得することになる」と説明。今後もRTFKTブランドに投資し、コミュニティを拡大していく方針だという。
ナイキがNFT領域に進出するとなれば、他の消費者向けブランドも黙ってはいないだろう。何しろ、NFT商品の販売には(クリエイターへの報酬を除けば)材料費はかからない。来年以降もブームが伸長するか、市場は固唾を飲んで見守ることになろう。