2020年11月27日 06:44
原油先物、3月初旬以来の高騰
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原油先物価格が上昇している。

今年4月には史上初となる「マイナス」に落ち込んだが、その後は回復。9月以降やや軟調な推移が続いていたが再び上昇に転じ、3月以初旬以来の高値をつけた。

背景として考えられる要因の一つ目は、新型コロナウイルスワクチンの実用化に対する期待だ。経済が復興すれば石油需要も回復し、価格も上昇する公算が大きい。

もう一つの要因は、米国の原油在庫が予想外に減少したことだ。

Crude Oil Chart

中東諸国により構成されるOPEC(石油輸出国機構)にロシアを加えた「OPECプラス」でも、来年に予定する増産を先送りする方向に傾いているという。

理由の一つは、新型コロナウイルスの再拡大が懸念されていること。

一方ではアジア地域で強い需要が見られている。欧米で新型コロナが拡大している以上リスクは避けられないが、中国をはじめとするアジア圏の動向も鍵を握りそうだ。