TikTok、クリエイターの収益化支援に本腰
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TikTokが、投稿者が収入を得るための新たな仕組み「Creator Next」を発表。投稿者への投げ銭機能などを追加した。人気クリエイターは、投稿を通じてより多くの収益機会を得られる。
注目する理由: ソーシャルアプリで現在、最も勢いがあるTikTok。若者を中心に10億MAUを集めるが、投稿者が直接収益を得る手段の導入は遅れぎみだ。Bytedance自身も急成長してきたが、成長率の鈍化も懸念される。
TikTokは今やブームの発信地になることも多く、若者を中心に購買への影響力も高い。広告を主な収益源にしているほか、視聴者が投稿者に“投げ銭”する際、その一部を手数料として徴収している。
投げ銭機能は、2021年3月になってからの導入。投げ銭を受け取れるのはライブ配信中に限られるなど制限は大きいが、億単位を稼ぐ有名TikTokerも出始めた。
今回発表された「Creator Next」は、TikTokの収益化機能をまとめたハブ的なサービス。新たにライブ以外のビデオや、クリエイター本人にも投げ銭できるようになった。
急成長してきたBytedanceだが、The Informationによると2021年の売上高は前年比60%増の630億ドルを見込む。高い成長率だが、前年からは大きく鈍化している。YouTubeやInstagramが短尺形式を模倣し猛追する中、クリエイターの囲い込みに向けた打ち手を本格化する。