2021年12月03日 14:19
SpaceXも認めた宇宙ベンチャーが10億円調達
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「宇宙商社」を標榜するSpace BDが1日、第三者割当増資による総額10.4億円の資金調達を発表。融資も含めた累計調達金額は18.9億円となる。

注目する理由: 「宇宙の産業化」は現実のものとなりつつある。Space BDは11月、SpaceXと「Falcon9」ロケットを活用した衛星打上げサービスの開始を発表。本格的な世界展開を控え、体制を整える。

Space BDは2017年創業。同年JAXA発の民間開放案件「国際宇宙ステーション『きぼう』日本実験棟からの衛星放出事業」に採択された。宇宙の利活用に関する事業立案・実行から技術的支援までワンストップで提供できるのが強み。

世界的に見ても宇宙産業は拡大しており、人工衛星の打ち上げも年々増加。今年5月には、ISSの商業利用事業に取り組む米NanoRacksの親会社を、米Voyager Space Holdingsが買収するなど、業界再編も起こっている。

今回の資金調達では、既存株主に加え、シンガポール政府系投資会社Temasek Holdings傘下のPavilion Capitalを迎えた。

この資金により、国内外の多様な打上げ手段の確保による衛星打上げサービスの拡大を図る。また、月よりも遠い深宇宙開発に向けた大型プロジェクトなど新規事業開発のための人材採用・育成を加速する。