2021年12月02日 19:36
急拡大する対面型キャッシュレス決済
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GMOフィナンシャルゲートが成長可能性に関する資料を公開。キャッシュレス化で決済端末販売が拡大している上、決済件数の増加で手数料収入も伸張している。

注目する理由: 2021年9月期は前期比1.9倍の大幅増収を達成。法令・基準の厳しい分野で、端末起点の対面キャッシュレス決済事業に追い風が吹いている。

対面決済型キャッシュレス基盤をワンストップで提供。元はJ-Debitの決済処理センターが出発点。親会社のGMOペイメントゲートウェイは非対面のEC決済を担い、事業領域は相補的な関係にある。

GMOフィナンシャルゲート 業績推移

売上高の7割強を占めるのは決済端末販売によるフロー型の収益だ。一方では業績拡大の要となるのが、決済処理に応じた手数料などのストック型収益である。

稼働端末台数は21年9月末で約12万5000台、GMVはYoY約87%増の約1.2兆円と、コロナ下にあって大幅な成長を果たした。

21年の対面キャッシュレス市場92兆円。コスト競争力を高めた新決済ネットワークを武器に、三井住友カードなどとのアライアンスを通じて決済ボリュームの拡大を図る。

無人型のIoT決済にも注力。労働人口の減少という背景もあり、リアル店舗と同等以上の台数が見込める有望市場だ。

稼働端末とGMVが増えれば増えるほど、端末の月額固定料や決済件数・金額に応じた手数料の増収が加速し、利益率も上昇するという算段。GMVは25年9月期に5兆円達成が目標。営業利益はYoY25%成長継続を見込む。