2021年11月29日 16:15
欧州のEV充電ネットワークが7億ユーロ調達
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欧州のEV充電ネットワーク「IONITY」が11月24日、7億ユーロの資金調達を発表。2025年までに充電器(charging points)を4倍に増やし、7,000件とする方針も示した。

重要な理由: 電気自動車の普及が確実視される中、欠かせないのが「充電」できる場所の拡大だ。IONITYは名だたる自動車メーカーを株主とし、Teslaとは別の一大ネットワークを築き上げようとしている。

IONITYは2017年設立。BMWやフォード、ヒュンダイ、メルセデスベンツやフォルクスワーゲングループのアウディ、ポルシェなど、数多くの自動車メーカーが出資したことで知られる。

構築しているのは「HPC(high-power charging)」と呼ばれる急速充電器のネットワーク。あらゆるブランドの電気自動車で利用可能で、現在24か国に展開している。

既存株主に加え、ブラックロックのサステナビリティ系ファンド(BlackRock Global Renewable Power)が今回出資した。今後は高速道路だけでなく、主要都市の近くにある幹線道路にも設置される予定だ。

新たな拠点では平均して各6〜12つの充電器が設置される予定。既存の拠点についても需要が大きいところでは、さらに充電器を追加する。拠点数は400〜1,000件以上を見込む。

EU圏では、今後10年で内燃機関車のほとんどがEVに取って代わられると言われる。肝心の電力が再生可能エネルギーでなければ片手落ちだ。メーカー各社が揃い踏みとなってインフラの構築を進める。