2021年11月29日 15:23
あっという間にユニコーン
07 rvtu gml6 ipkyolx6g
Shutterstock

インドのフィンテック「Slice」が2.2億ドルを調達、ユニコーン企業の仲間入りを果たした。タイガーグローバルなどが出資し、極めて短期間に評価額を大きく引き上げている。

注目する理由: 世界中で新たな金融サービスが注目を集めているが、インドも例外ではない。Sliceはインドの若者向けに新たな与信サービスを展開、富裕層と若年層のギャップ解消を目指す。

運営会社は「GaragePreneurs Internet」。2015年に設立されたバンガロールのベンチャー企業で、今年4月には日本のGunosyが出資したことでも話題を呼んだ。

展開するのは、インドの若者向けのキャッシュレス決済・少額デジタル融資・クレジットカード発行サービス。十分な信用背景がなく、与信を受けることが難しい学生を中心に人気を博している。

ユーザーも若いが、創業者のRajan Bajaj氏も若い。今年1月にはTwitterで「つい最近28歳になったが、Sliceを30歳になるよりも先にユニコーン企業にしたい」と発言していた。当時の評価額は「1〜1.5億ドルくらいだろう」としており、それから10倍前後も評価が高騰したことになる。

インドの中央値年齢は29歳ほど(2020年)と極めて若く、クレジットカードの普及率は3%に満たない。Bajaj氏は、今後5〜7年の対象ユーザーとして1.5億人規模を実現できると予想している。